本日の中日新聞から
手話通訳者への高い壁越えるために…「手話言語条例」施行10年の松阪、幼時からなじむ環境づくりを推進
https://www.chunichi.co.jp/article/986351
上記URLから下記に引用させていただきます。
松阪市は手話言語条例「手と手でハートをつなぐ手話条例」を施行した2014年から、イベントなどで手話の普及啓発を図るとともに、手話通訳者の育成も目指してきた。その一つが、2年間で手話の基礎を学ぶ手話奉仕員養成講座だ。修了後には、応用編として1年間のステップアップ講座もある。
同市本町の市産業振興センターで11日にあったステップアップ講座。静まり返った会議室で、受講者が講師の手の動きを真剣に見つめ、スマートフォンで撮影していた。看護師の堀内春奈さん(28)は「病院で聴覚障害の方に簡単な手話をすると表情が明るくなる。いずれは手話通訳者の資格を取り、医療現場で役に立てたい」と思い描く。
新型コロナウイルスが流行した21年以外は毎年開講し、これまでに73人が基礎の講座を修了した。だが、この中から手話通訳者は生まれていない。手話通訳者になるには、市の講座を受講後、計90時間の県の養成講座を修了し、全国統一試験に合格しなければならない。昨年の合格者は全国で256人、合格率は15・15%。県内の合格者は2人にとどまる。市障がい福祉課の担当者は「正直、ハードルは高い。市の養成講座でも途中で離脱する人が少なからずいる」と明かす。
手話をよりなじみ深いものにするには-。市ろうあ福祉協会の深川誠子さん(55)は「小さいころからいろんな人がいると教えることで、大人になってもコミュニケーションが取れる社会になる」と訴える。
先進的な取り組みをしているのが幸小学校。8年ほど前から毎年秋、全校児童が合唱に合わせて歌詞を手話で表したビデオを撮影し、文化祭時に校内で放送している。今年も、全校児童424人が体育館で合唱曲「ビリーブ」を熱唱し、手話で歌詞も伝えた。
活動を担当する人権委員会の5年生、庄司華さん(11)は「覚えると楽しい。いっぱい練習して、実際に使ってみたい」と笑顔を見せる。大辻結花校長(59)は「いろんな人が暮らす現代社会で、気持ちを伝え合って優しく生活する第一歩になると思う」と語る。さらに市は昨年度から、小学4年生を対象に年間6校ずつ、市ろうあ福祉協会が手話を教える授業を始め、手話教育により一層の力を入れている。
深川さんは理想の社会についてこう語る。「聞こえる人と聞こえない人がスムーズに話せるようになりたい」。互いに思いを通じ合える日を夢見ている。
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