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2018/05/17

聴覚障害者の知られざる苦労、抗がん剤治療を拒否された理由

昨日付けダイヤモンドオンラインから記事を引用、
ただし画像については下記URLで確認されたい。
http://diamond.jp/articles/-/170050

役所や病院、スーパー等で、耳が聞こえない人に対応する「耳マーク(筆談します)」が設置されている。だが、手話でコミュニケーションを取る、ろう者(聴覚障害者)の中には日本語の読み書きが難しい人がいることはあまり知られていない。手話で安心した暮らしが実現できるよう、8年越しの「手話言語法」の制定を、今こそ目指す。(医療ジャーナリスト 福原麻希)

手話を通訳するサポートサービスの普及が広がっている
耳の不自由な方は、(1)生まれつき聞こえない、(2)生まれたときから、聞こえが悪い(わずかながら聞こえる)、(3)事故・病気・加齢で、途中で聞こえなくなった・聞こえにくくなった、の3タイプに大別できる。この中で、主に手話によってコミュニケーションを取る人は「ろう者」と呼ばれる。
昨年、全日本ろうあ連盟が発表した調査結果によると、「聞こえないから」という理由で、差別的な対応を受けた経験がある人は、回答者(811人)の87.4%にのぼった。 
例えば、飲食店で予約や入店を断られた、不動産会社で家を借りられなかった、旅行会社でツアーに参加できなかった、遊園地でジェットコースターや観覧車に乗れなかった等の回答が集まった。
病院での差別的対応は、職場に続いて、2番目に多かった。
例えば、こんなエピソードを紹介しよう。
ろう者のある女性は大腸がんの術後、肺に転移したため、抗がん剤治療が必要になった。近年、抗がん剤治療は入院でなく、外来による治療が中心になりつつあり、点滴を受けたあと家に帰ることができる。だが、自宅で副作用が出た場合は、すぐ病院へ連絡して対応を相談しなければならない。このため、女性は医師にこう言われた。
「電話ができないなら、この治療は受けられません」
驚いた女性は「FAXで連絡できます」「社会人の子どもは耳が聞こえるので、代理電話をしてもらいます」と医師に伝えたが、「本人からの電話でないとダメです」と取り合ってくれなかった。女性とご主人は失意と絶望で泣いたという。
7ヵ月後、その女性は同じろう者で乳がんの治療を受けている東京都在住の皆川明子さんと出会った。皆川さんがその女性に「別の病院でセカンドオピニオンを取ったらどうか」と提案したところ、FAXの送受信でも抗がん剤治療を受けられるという病院が見つかった。だが、治療のかいなく、その女性は治療開始後、半年で亡くなった。
皆川さんは「私たちろう者は、健聴者の方より情報量が圧倒的に少ないため、女性はセカンドオピニオンについて知らず、治療の空白期間が7ヵ月もできていました。もっと早く抗がん剤治療を受けられていたらと思うと、残念でなりません」と悔しさをにじませる。
大学病院の腫瘍内科の医師に、この話について意見を聞いたところ、「例えば、うちの病院では外来化学療法室や診察室のフロアにFAXがありません。医事課や医局にFAXが届くことになりますが、リアルタイムでやりとりするためには工夫が必要になり、却下されるかもしれませんね」と話す。
しかし、病院側が対策を打つことはできる。
近年、コンピューターやタブレットのテレビ電話機能を用いて、手話通訳士が対話する人の間に入り、手話を通訳するサービスが普及している。
例えば、昨年、損害保険ジャパン日本興亜が「自動車保険の事故対応時の場面」で、三菱UFJ銀行が「キャッシュカードの紛失・盗難時の取引停止手続きの場面」で、このサービスを開始した。羽田空港や成田国際空港にも設置され話題になったが、一般的な社会の認知度は低い。
この手話を通訳するサービスには、「聞こえない人が、その場にいない聞こえる人に電話する場合(電話リレーサービス)」と「その場に聞こえる人と聞こえない人がいて、対話を通訳してもらう場合(遠隔手話サービス)」の2種類がある。文字通訳サービスもある。

ろう者の中には日本語の読み書きが難しい人もいる
病院の受付には、耳が不自由な人のために、筆談の準備はされている。とはいえ、筆談の場合、長文のやりとりは難しい。また、あまり知られていないことだが、ろう者の中には、日本語での読み書きが困難な人もいる。手話と日本語は「まったく別の言語」と言われるほど、文法や語彙が異なる。
これまで、ろう学校の教育では手話が禁止され、話し手の唇の動きを見て、言葉を読み取る練習をしてきた。「口話(こうわ)教育」という。
手話で教育を受けた場合、「社会に出たとき困るから」と考えられてきた。だが、口話教育では日本語の習得に限界があることが歴史的に明らかになり、今、ろう学校で手話による教育ができるよう、全国的な推進運動が展開されている。
前出の皆川さんも、乳がんの治療を10年間受ける中、病院のスタッフとのコミュニケーションに違和感や悩みを抱えてきた。
皆川さんは病院へ行くとき、事前に地域の手話通訳派遣を予約し、同行してもらう。がんの治療のため「チーム」も結成してもらった。それでも、緊急のときは手話通訳派遣が間に合わず、診察室で医師や看護師とのコミュニケーションにとても苦労したそうだ。
例えば、こんな出来事があった。
乳がんの手術後、皆川さんは症状がひどくなり、主治医から「明日、病院へ来てください」と言われたことがあった。手話通訳の依頼が間に合わず、1人で病院へ行った。
病院では、看護師の話を口の動きで読み取ろうと「耳が聞こえないので、マスクを外して話してもらえますか」と頼んだが、看護師にはその理由がわからなかったため、対応してもらえなかった。
また、カーテンで仕切られた部屋で待っていたら、急に看護師がカーテンを開けて現れ(耳の聞こえない人にとっては、「突然の出来事」になる)、いきなり腕の太さを計測した後「リンパ浮腫です。マッサージを受けに行ってください」と書かれた紙を渡された。さらに、看護師がすぐ部屋から出て行ってしまったため、「聞きたいことがあったのですが質問できず、不安なまま、家に帰りました」と振り返る。
皆川さんは「英語だけしか使えない病院へ行ったようなものです」と言う。

手話でやりとりできないから病院へ行くことを我慢する
テレビ電話による手話サービスを提供する民間の会社は、現在、国内に少なくとも3社ある。その1つで、シュアール代表取締役の大木洵人(じゅんと)さん(手話通訳士)が起業したのは、大学時代、ろうの友人が「病院に行くのが大変なんだ」と話していたことがきっかけだった。病院へ行くためには手話通訳士の同行が必要なので、友人は「体調が悪くなっても、できるだけ我慢してやり過ごす」と言った。
大木さんは「筆談やジェスチャーで用事が済めばいいということではなく、ろう者が知りたい情報を入手でき、不安がなくなったときに初めて『情報が保障された』と言える」と気づき、テレビ電話による遠隔手話サービスの会社を立ち上げた。
全日本ろうあ連盟情報・コミュニケーション委員会の小椋武夫委員長はこう言う。
「当連盟では、病院で診察時、医師から病気や治療の話を聞く、あるいは、精密検査を受ける等、複雑なやりとりをする場合、基本的には病院における手話通訳の配置や手話通訳士の派遣を要請しています。その場でお互いの表情を見ながらやりとりできるほうが安心だからですね。一方、病院の予約、簡単な検査、薬の説明等の場合は、テレビ電話を使った手話通訳サービスを利用すると便利でしょう」
つまり、「手話が第一言語」のろう者には、日常生活において手話通訳士の配置や派遣、あるいは、テレビ電話を使った手話通訳サービスが必要になる。そして、状況によって当事者がどちらでも選べる環境をつくることが急務である。

8年たっても成立しない「手話言語法」
実は、全日本ろうあ連盟は2010年から、ろう者が手話を用いて安心した日常生活を過ごせるよう、「手話言語法」制定に向けて活動を続けている。
法案では、「手話はろう者にとっての言語で、日常生活や職場等で自由にコミュニケーションとして使うことができる保障」を目指す。世界の先進国で、本法律が制定されていないのは日本だけという。
手話言語法案をもとに、全国の都道府県、および、市町村議会で「手話言語法制定を求める意見書」の採択運動を展開した結果、全国1788議会で承認された。
また、地方自治体が手話言語に関する条例を制定する動きも加速化している。本稿執筆時点では、179自治体(22道府県1区137市19町)で成立した。条例では、「手話が使える環境を整備することは自治体の責務である」として、社会における手話の理解や、耳の聞こえる人を含めた手話を学ぶ機会を確保すること等が盛り込まれている。
このほかにも、同連盟は「国会中継での手話通訳や字幕挿入を要望している。特に、予算委員会の中継は関心を持って見ているが、やりとりの内容がわからず困っている」と言う。ろう者にとって、薬師寺みちよ参院議員らの手話ができる議員の質問はわかっても、答弁では何を話しているかわからないそうだ。
8年間も、同じ法案を出し続けているとは、大変驚く。ろう者や手話を軽視していると言わざるを得ない。「人権問題として、この課題を知り理解していこう」と社会に呼びかけたい。
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医療ジャーナリストによる記事であるが、たくさんの方々に読んでいただきたい。

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